いつの時代も、子育てには悩みがつきもの。子どもへの接し方に迷ったり、一人で頑張りすぎたりして、疲れている人も多いのではないでしょうか?毎日お子さんと一生懸命向き合っているお父さんお母さんに観てほしいおすすめのミュージカル作品を3つ紹介します。

まっすぐな親子愛に胸を打たれる『レ・ミゼラブル』

恋愛、祖国愛、親子愛などさまざまな愛の物語が交差する壮大なミュージカル『レ・ミゼラブル』。子育てに奮闘している人は、孤独な少女コゼットを愛するファンテーヌとジャン・バルジャンの姿に胸を打たれるのではないでしょうか。

ファンテーヌは実の娘であるコゼットを宿屋に預けて町の工場で働くシングルマザー。工場を解雇されたファンテーヌは貧しさから娼婦になり、「娘を迎えに行く」という夢を叶えられないまま病死します。

彼女に変わってコゼットの世話を引き受けたのがジャン・バルジャン。警察に追われたり街で革命が起きたり、血縁のない親子生活は前途多難ですが、それでもバルジャンはコゼットを本当の娘のように愛するのです。コゼットをめぐる親子愛はもちろん、『レ・ミゼラブル』で描かれる困難な時代に葛藤する人々の生きざまを観れば、悩みや疲れがデトックスされますよ。

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子どもの夢を育ててあげたくなる『ビリー・エリオット』

将来の夢ややりたいことなど、子どもが望むものすべてに肯定できる親はいません。「どうしてそんなことをするの?」と親には理解できないこともありますよね。『ビリー・エリオット』は、バレエダンサーになることを夢見る少年ビリーの奮闘を描いたミュージカルです。

イギリスの炭鉱で、ビリーは「厳しい生活の中でもたくましく育ってほしい」と願う父ジャッキーに育てられました。ボクシングを習わせていたはずが、いつの間にか息子はバレエに夢中。「バレエは女のするものだ」と思っていたジャッキーは、ビリーの夢に猛反対します。

しかしこっそりバレエを踊るビリーの姿を見て息子の才能に気づき、ビリーをバレエの名門校に入学させる費用を稼ぐことを決意するのでした。クライマックスにビリーが入学試験でバレエを踊る「エレクトリシティ」は、感動の名シーン。子どもの夢を親の物差しで測ってはいけないと気づかされる作品です。

子育てや家事の疲れを開放してくれる『エリザベート』

『エリザベート』は、子どもの世話や家事に追われて忙しいお母さんにおすすめのミュージカル。というのも、エリザベートが嫁いだオーストリア皇帝一家では姑とのバトルが絶えなかったり、夫である皇帝が姑の言いなりで子育てに非協力的だったりと、どこか現代の主婦が共感できる要素があるからです。

姑ゾフィーからの厳しい皇后教育に絶望したエリザベートが歌うのは、作品の重要なミュージカルナンバーである「わたしだけに」。「たとえ王家に嫁いだ身でも生命だけは預けはしない」と高らかに歌うエリザベートの姿を観ると、母親としての立場からしばし解放された気持ちになれます。

かわぐちさきこ
さきこ

子育てに悩んだときに観たいミュージカル作品を3つご紹介しました。自分と同じように子育てに奮闘する親の姿に共感したり、忙しい日常を忘れさせる舞台の世界を楽しんだりして、心身ともに息抜きしてくださいね。