何だか泣きたい気分の時ってありますよね。そんな時は、泣ける演劇作品を観てスッキリしてみませんか?泣くことはストレス発散にもなり、心が洗われます。今回は泣きたい時に観たい演劇やミュージカル作品を紹介します。

01 様々な愛に涙する名作ミュージカル『レ・ミゼラブル』

『レ・ミゼラブル』は18世紀のフランスを舞台に描かれた、ヴィクトル・ユゴーの小説が原作の作品。パンを盗み19年牢獄に入っていたジャン・バルジャンと、彼を取り巻く人々の人生模様が描かれています。日本での初演は1987年。東宝系のミュージカル作品の中でも、現在も続くロングラン公演の代表作です。

『レ・ミゼラブル』では貧困の中で様々な愛の形が描かれており、見返りを求めず大切な人を思う姿に心を打たれます。全て歌で構成されているため感情がより揺さぶられ、泣きたい時におすすめ。

エポニーヌが片思いのマリウスを思って歌う「On My Own」、それぞれが明日への覚悟を誓う「One Day More」は鳥肌が立ち、涙が止まらなくなります。選んで間違いないミュージカル作品です。公式ホームページはこちら

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02 大切なことに気付き心が洗われる音楽劇『星の王子さま』

『星の王子さま』はサン=テグジュペリの小説でも有名な作品です。砂漠に不時着した飛行士のぼくは他の星からやってきた王子さまと出会い、一緒に過ごすうちにかけがえのない存在になります。しかし王子さまは自分の星に置いて来たバラが心配になり、ちょうど一年経った日に姿を消してしまうのです。これはサン=テグジュペリが親友のレオン・ヴェルトに捧げた話でもあります。

音楽劇『星の王子さま』は、2020年1月~2月に昆夏美さん、伊礼彼方さん、廣川三憲さん出演で再演されています。ミュージカルともストレートプレイとも違う、ピアノとコントラバスのみで編成された音楽劇。昆さんや伊礼さんの歌声と重なることにより、本当に二つの楽器だけで演奏されているのか疑うほど力強く心に響きます。

王子さまがいなくなってしまうことが予感されるシーンや、ラストで飛行士のぼくが「さよならはまたいつか」を歌うシーンは切なさで胸が締めつけられ、自然に涙が溢れます。

03 切ない悲恋を描いたミュージカル『シェルブールの雨傘』

『シェルブールの雨傘』は、シェルブールに住む自動車整備工のギイと雨傘店の娘ジュヌヴィエーヴの悲恋を描いた物語。1964年公開のフランスのミュージカル映画としても有名です。アルジェリア戦争によりギイに召集令状が届き、離れ離れになることになった恋人同士の二人。ジュヌヴィエーヴはギイの子供を妊娠していましたが、ギイが帰還した時には別の男性と結婚していました。

『シェルブールの雨傘』も全てのセリフが歌で構成された作品。ギイ役を2000年と2003年にV6の坂本昌行さん、2009年と2014年には井上芳雄さんが演じています。

召集令状が届いたことを知ったジュヌヴィエーヴが「二年は待てないわ!」とギイに泣きながら訴えるシーンは、強い感情に胸が熱くなり涙を抑えられません。

またラストのガソリンスタンドでの再会シーンは、戦争や家庭の事情によって選択した結末に切なく歯痒い気持ちで涙が溢れるのではないでしょうか。

かずちぃ
かずちぃ

今回紹介したのは温かい気持ちや切ない気持ち、様々な思いが涙を誘う作品ばかりです。『レ・ミゼラブル』は2021年も5月の帝国劇場を皮切りに、福岡・大阪・松本で上演されます。是非この機会に観劇してみてはいかがでしょうか?また他の2作品もいずれ再演することもあるかもしれません。その時はハンカチを持参して、劇場に足を運んでみてくださいね。